ウイスキーなのに、ブドウの香り?!「ワイン樽フィニッシュ」という魅惑の裏切り
2026.1.07
「ウイスキーといえば、麦の香ばしさやスモーキーな香り」
そんな風に思っている方にこそ、一度飲んでみてほしい種類があります。
グラスを回すと、ふわりと広がるのはベリーや、芳醇な白ブドウの余韻。
「これ、本当にウイスキー?」
と思わずラベルを二度見してしまう。そんな「ワイン樽フィニッシュ」の世界へようこそ。
「仕上げ」にワインの魔法をかける
ウイスキーなのにワインの香りがするのは、決して「ワインを混ぜている」わけではありません。
秘密は、熟成の最終段階で行われる「お着替え」にあります。
通常、ウイスキーはバーボン樽などで何年も眠ります。
しかし、出荷前の最後の仕上げ(数ヶ月〜数年)として、ワインを貯蔵していた空き樽に移し替えます。
これを「フィニッシュ(追加熟成)」と呼びます。
この工程で、樽の木材に染み込んでいたワインの芳醇なエキスが、ウイスキーの原酒に溶け出し、奇跡のマリアージュが生まれます。
赤・白・デザート、あなたはどれを「着せる」?
ワインの種類によって、ウイスキーの「性格」は劇的に変わります。
最近、よく見かけるようになった「ソーテルヌカスク」
フランスの極甘貴腐ワインの樽です。
🍯 「もはやスイーツ」貴腐ワイン樽
- 蜂蜜、アプリコット、黄桃、バニラ、メロン、白ブドウの風味

なぜ今、「ワイン樽」が選ばれるのか?
今、世界中の蒸留所がこぞってワイン樽を求めています。
その理由は、「新しい驚き」を作れるからです。
これまでのウイスキー界は、伝統的な「バーボン樽」「シェリー樽(強化ワイン)」が主役でした。
しかし、現代の作り手たちはもっと自由です。
「地元のワイナリーの樽を使ったらどうなるだろう?」
「このフルーティーな原酒に、あの赤ワインの渋みを合わせたら?」
そんな料理のペアリングのような発想が、今のウイスキー界を最高に面白くしています。
最初の一本を選ぶなら?
「ウイスキーなのに、ワイン?!」を体験するなら、
まずはラベルに「Red Wine Cask Finished」や「Sauternes Cask(ソーテルヌ樽)」と書かれたボトルを探してみてください。
ウイスキーの力強さと、ワインの華やかさ。
その「いいとこ取り」をした一杯は、あなたのウイスキー観を180度変えてしまうかもしれません。
麦とブドウの境界線を楽しもう
ウイスキーの歴史と、ワインの土地の記憶。
二つの異なる物語が一つのグラスで出会う「ワイン樽フィニッシュ」。
今夜は、そんな「贅沢な裏切り」を一杯、いかが💛
ワイン樽フィニッシュとは関係ないですが、広島の三次ワイナリーに行ってきた様子です。
広島のワインもけっこういける!!
そのうち、広島の桜尾ウイスキーとコラボが出そうですね!!




出逢いは必然。Rum&Whiskyの世界へようこそ。
Bar Little Happiness 谷本美香
【この記事を書いた人】
谷本 美香(Mika Tanimoto)
株式会社Little.m 代表取締役/オーナーバーテンダー
広島・流川で2006年からウイスキーとラムの専門店「Bar Little Happiness」を営む。国内外の蒸溜所を訪ね、造り手の話をコラム「ウイスキーとラムの手帖」に綴っている。広島市優良技能者。
「ウイスキーもラムも、造り手の想いに触れたとき、もっと美味しくなる」
【お店の情報】📍 Bar Little Happiness
広島市中区流川町5-14 Rolling流川 1F
月〜土 19:00〜24:30/日 19:00〜24:00(店主が蒸溜所へ旅に出る日はお休み)
ノーチャージ・予約不要
🛒 遠方の方はオンラインショップからもお求めいただけます。