グレンファークラスの聖地へ!伝統の「直火」と『ゴルゴ13』が交差する至福のひととき
2026.2.22
数年前、私がスペイサイドの聖地「グレンファークラス蒸留所」を訪れた時の記憶が、今も鮮明に蘇ります。
あそこは、まさに「物語が宿る場所」でした。

記憶に刻まれた、温かい空間
一歩足を踏み入れたロビー。
そこでまず目を奪われたのは、まるで暖炉のように鎮座するポットスチルのオブジェでした。
その向こう側は一面のガラス張りになっていて、お庭がパノラマのように広がっている……。
あの温もりと開放感が同居した景色は、忘れられません。
このロビーのポットスチルの暖炉っぽいオブジェが、「家族の団らんや温かさ」を象徴しているように感じたのは、私だけなんだろうか。(グレンファークラスは今では珍しい家族経営)
どっちにしても素敵!!!!!


さらに奥へと進むと、そこには豪華なシャンデリアが輝き、重厚な長いテーブルと椅子が整然と並ぶお部屋がありました。
そう、歴史あるビジターセンターが誇る「シップス・ルーム(Ship’s Room)」です。
その荘厳な空間で、琥珀色のウイスキーをゆっくりとテイスティングする……。
時計の針が止まったかのような、あまりにも素敵なひとときでした。

「プロフェッショナル」が交差する瞬間
そんな伝統と気品に満ちた場所だからこそ、あの「超A級スナイパー」の偉業を祝う舞台に選ばれたのでしょう。
1968年の連載開始から半世紀を超え、単行本201巻という歴史的記録を打ち立てた『ゴルゴ13』。
その金字塔を讃えるために選ばれたのが、まさにグレンファークラスのシングルカスク!
常に冷徹かつ正確無比に仕事を完遂するデューク東郷のプロフェッショナリズムは、1836年の創業以来、家族経営で頑なに伝統を守り続けるグレンファークラスの姿勢と、どこか深く共鳴しているように感じます。
伝統を支える「直火炊き」
グレンファークラスで欠かせないのは、今では希少となった「直火炊き蒸留」へのこだわりです。
効率を求めれば蒸気加熱に切り替えるのが現代の主流ですが、グレンファークラスはあえて手間のかかる直火にこだわります。
ガス火で直接ポットスチルを加熱することで、底に生じるわずかな焦げが、原酒に力強く、コクのある複雑な味わいをもたらします。

記念ボトル「『ゴルゴ13』ラベル・ウイスキー・グレンファークラス2009」も、そんな伝統の技が生んだ逸品です。
ウイスキー評論家の山岡秀雄氏が、6代目オーナーのジョージ・グラント氏から提供されたサンプルの中から「素晴らしい!」と絶賛して選んだ特別なカスク。
公式テイスティングノート
アロマ
バランスが非常によいシェリー樽ウイスキーの香り。ナツメヤシ、プルーンなどドライフルーツと高級なチョコレート。ウッディさがなく、いつまでも嗅いでいたい。
フレーバー
最初に少しビターさはあるが、非常にスムーズで、フィニッシュが心地よい。チョコレート味のシュークリーム、ドライフルーツ入りのリッチなケーキ。加水するとおいしい茹で小豆。
出逢いは必然。Rum&Whiskyの世界へようこそ。

【この記事を書いた人】
谷本 美香(Mika Tanimoto)
株式会社Little.m 代表取締役/オーナーバーテンダー
広島・流川で2006年からウイスキーとラムの専門店「Bar Little Happiness」を営む。国内外の蒸溜所を訪ね、造り手の話をコラム「ウイスキーとラムの手帖」に綴っている。広島市優良技能者。
「ウイスキーもラムも、造り手の想いに触れたとき、もっと美味しくなる」
【お店の情報】📍 Bar Little Happiness
広島市中区流川町5-14 Rolling流川 1F
月〜土 19:00〜24:30/日 19:00〜24:00(店主が蒸溜所へ旅に出る日はお休み)
ノーチャージ・予約不要
🛒 遠方の方はオンラインショップからもお求めいただけます。