【マルティニーク旅行記】シャアが愛したラム「ラマニー」の聖地へ!
2026.3.10
「ガンダムのシャアが飲んでいたラムがあるんですよ」とお話しすると、皆様の目がキラキラと輝きます。

数年前、1749年創業の老舗「ラマニー蒸溜所(Maison La Mauny)」に訪問しました。
1749年、「愛」か、それとも「政略」か?
リヴィエール・ピロトの緑深い谷を抜けると、目に飛び込んでくるのはフォトジェニックな「真っ赤なラマニー」のタンクっぽい看板。

ここで、270年以上続く物語が始まります。
ラマニーの公式な歴史は、まるでおとぎ話。
1749年、ブリタニー出身の貴族ラマニー伯爵(フェルディナンド・プーラン)がこの地に降り立ち、プランテーションの所有者の娘と出会った瞬間、二人の間に「心の雷鳴」が落ちたと言われています。
「愛の嵐」がこの地を包み込み、その情熱が蒸溜所の礎となったという伝説です。
しかし、歴史の深淵には別の説も。
当時の土地を守り、権利を強固にするための「政略結婚」だったという話もあります。
運命の一目惚れか、それとも一族の未来を賭けた戦略か。
その真実は270年の時の中に消えてしまいましたが、どちらにせよ、その「強い結びつき」がなければ、今この美しいラムに出会えることはありませんでした。
このミステリーこそ、グラスを傾ける大人の最高の隠し味です。

「Ti Train」で行く、50分間の五感トリップ
ラマニー訪問の最大の目玉は、ガイド付きのトロッコ列車「Ti Train(ティ・トレイ)」での探索です。
ガタゴトと揺れる列車に揺られながらさとうきび畑を抜けていく50分間は、まさに「没入体験」そのもの。
(↓Ti Trainに乗っている気分になれます)
風に乗って運ばれる南国の空気。
現在も稼働している蒸溜所の内部へ深く入り込んでいきます。
ここでは、2019年に世界最高の称号を得たマスター・ディスティラー、ダニエル・ボーダン氏率いるチームが、270年続く伝統の技を今に伝えています。
驚くべきは、ここがラマニーだけでなく、「トロワ・リビエール」や「デュケーヌ」の蒸留拠点でもあること。


蒸留塔に隠された「バブルキャップ」の魔法
蒸留セクションで、スタッフさんが説明してくれたのが、まるでオブジェのようなパーツ『バブルキャップ』です。
ラマニーの蒸留塔(カラム))内部にあるトレイ(棚板)に設置されたこのバブルキャップ。


アルコールの蒸気がこのキャップをくぐり抜け、液体の中を『ブクブク』とくぐり抜けます。

この伝統的な「クレオール・カラム」での蒸留した原酒を、手に出していただきました。
サトウキビの青っぽい香りが心地よかった!
観光ルートがしっかり整備されていて、かなり満足度の高い見学コースになっていますので、マルティニークに行かれる方はぜひ!!
次回は、貯蔵庫でのテイスティング体験!
ラマニーのボトルは、オンラインショップの「フランス系ラム(アグリコール)」の棚にまとめています。→ フランス系ラムの棚を見る
出逢いは必然。Rum&Whiskyの世界へようこそ。

【この記事を書いた人】
谷本 美香(Mika Tanimoto)
株式会社Little.m 代表取締役/オーナーバーテンダー
広島・流川で2006年からウイスキーとラムの専門店「Bar Little Happiness」を営む。国内外の蒸溜所を訪ね、造り手の話をコラム「ウイスキーとラムの手帖」に綴っている。広島市優良技能者。
「ウイスキーもラムも、造り手の想いに触れたとき、もっと美味しくなる」
【お店の情報】📍 Bar Little Happiness
広島市中区流川町5-14 Rolling流川 1F
月〜土 19:00〜24:30/日 19:00〜24:00(店主が蒸溜所へ旅に出る日はお休み)
ノーチャージ・予約不要
🛒 遠方の方はオンラインショップからもお求めいただけます。