BOX Advancedで体感するミドルカットの違い|High Coast Whiskyテイスティング
2025.8.24
蒸留は、ウイスキー作りにおいて、香りや余韻を形づくる大切な工程です。
発酵液からアルコールと香り成分を取り分けつつ、不快な成分を取り除く職人の技。
どんな香味を残すかを選ぶことで、ウイスキーの性格が大きく変わります。
ポットスチルによる再留の流れ
シングルモルトの製造では、まず1回目(初留)でローワインと呼ばれる20~25%程度の原酒をつくり、2回目(再留)で香味を精緻に整えます。
再留では、流れ出る液の性質が変わるため次の3つに分けられます:
- ヘッド(Head):蒸留の最初に出てくる非常に軽やかで揮発性の高い部分。熟成には適さず、基本的には除外されます。
- ハート(Heart):中盤で最もバランスが良く、熟成に最適な部分。これが“ミドルカット”され、原酒として樽詰めされます。
- テール(Tail):後半でオイリーになり、雑味や重厚さが増す部分。通常は再利用のため残されます。

ミドルカットとは?
ハートの中で「どこからどこまで使うか」を判断することがミドルカットです。
開始を早めれば軽やかさが際立ち、遅めに切ればコクやオイリーな深みが引き立ちます。
この判断は造り手の個性が最も反映される工程です。
BOX蒸留所の挑戦 — ミドルカットを「見える化」
スウェーデンのBOX蒸留所(現在のHigh Coast Whisky)の、このミドルカットの香味変化を体験できるセット、Advanced Master Class No.2 The Middle Cut
ミドルカットをさらに5つの時間帯(A~E)に分け、それぞれをボトリング。
同じ蒸留条件でありながら、取り出すタイミングの違いだけでここまで味わいが変わるのかという発見があります。
順番は非公開 — 答えよりも感じる楽しさ
5つのボトルには番号が振られていますが、A〜Eのどのパートにあたるかは公開されていません。
答えを知るより、自分の舌と鼻で香味の移り変わりを探る楽しさを大切にした体験設計です。
テイスティング・ノート
PART A:
軽く、洋梨や、青リンゴ、フルーティな味わい。
ラズベリーやブラックカラント、青い草のような味わいも。
胡椒のようなピリピリとした刺激と、
ほのかなスモーキーさが残る。
PART B:
最も洋ナシの味わいが強い。カリカリのパン、やや風船ガムのようなケミカルな味わいも感じる。
フルーティさとスモーキーさのバランスが良い。
余韻はフルーティで長く、灰のようなスモーキーさが残る。
PART C:
香りがやや軽くスパイシーに。
病院の待合室のような、ヨウ素系の香り。
ブラックカラントの味わいを初めに感じ、
スモーキーさがより強まっている。
PART D:
薬品臭さがより強まる。プラスチックやネイルポリッシュ。
燻した苔のような味わい。
胡椒のようなピリピリとしたスモーキーさがあるが、
香りは甘く、レザーのような味わいも。
PART E:
ドライでレザーやタバコを感じる。
豆のスープや、苔のような味わい。クレゾールのような薬品臭さ、焚き火のようなスモーキーさがあり、ドライな余韻。
リトルハピネスでの体験のススメ
リトハピでは、このAdvanced Master Classを各5mlずつのテイスティングセットとしてご提供しています。(国内入荷僅か30セットの超希少品)
軽やかさから深み、そして薬品のようなスモーキーさへ──
ミドルカットが持つ奥深い世界を、ぜひ「自分の感覚」で味わってみてください。
**ハイコーストに名前が変更する前のBOXウイスキーを多数、リトハピではご用意しています!
(ハイピーデットとアンピーテッドのシングルモルト!)
出逢いは必然。Rum&Whiskyハイボールの世界へようこそ。
Bar Little Happiness 谷本美香