都会に現れた、もうひとつの山崎。──THE YAMAZAKI DISTILLERY EXPERIENCE 訪問記
2025.7.12
「山崎蒸溜所に行きたいけれど、予約が取れない」
そんな方にこそおすすめしたいのが、
2025年に大阪・梅田に誕生した新しい施設──
THE YAMAZAKI DISTILLERY EXPERIENCEです。
私も、まさに「蒸溜所の予約が取れなかった」ことがきっかけでした。
そしてたまたま予約が空いていたこの施設に足を運んでみたら、
とても素敵な体験が待っていました!
静かに没入する、樽と記憶の空間
この日は偶然、私ひとりの貸切回。
本来は定員9名のシアターを、贅沢にも独り占めすることに。
館内の大型スクリーンには、山崎蒸溜所の自然や音、製造工程が美しく映し出され、
それに合わせて光と音が空間を包み込むように展開していきます。
ツアーは、湧水のような澄んだ音(おそらく)から静かに始まり、
まるで蒸溜所そのものの呼吸に耳を澄ませるような感覚に。
普段の見学では立ち入れないような場所まで映像で追体験でき、
これまでにない新しいアプローチでの「山崎」でした。
とくに、ポットスチルの下部構造が丁寧に映し出された瞬間は、
思わず息を呑むほどの美しさと臨場感がありました。
エンディングは、ロックグラスの中で氷がぶつかる音(たぶん)で静かに締めくくられます。
座席は、実際に熟成に使われていたウイスキー樽をリメイクしたチェア。
その木のぬくもりと香りまでもが、体験の一部として心に残ります。

──そういえば、かつてお客様やスタッフと一緒に山崎蒸溜所を訪れたことがありました。
みんなが笑顔で喜んでくれた、あの時間が今でも温かく思い出されます。
テイスティング体験と「山崎の香り」

映像の余韻が残るなか、隣接のテイスティングバーへ移動。
この日は山崎12年×生チョコ「山崎の香り」のペアリング体験でした。
香りを深く感じられるブレンダー用グラスで、ストレート、ロック、ハイボールと試せるようになっています。
そこに重ねるように一口のチョコがとろけると、
山崎の樽香と甘みが静かに重なっていく。
貸切状態で説明を聞きながらのマリアージュは贅沢体験でした!
実は…併設レストランがとても美味しい

同じフロアにある併設レストランにも立ち寄りました。
「おまけ」くらいの気持ちで入ったのですが──
ここが、とても良かった!
●スタッフさんの完璧なオペレーション
● ウイスキ好きにはたまらない白州ベーコンを使ったパスタ
● ハイボールに合わせた塩梅のいい味付け
ランチでここまで満たされるとは思っておらず、嬉しい驚きでした。
レストラン→イマーシブル体験→テイスティングという流れで、
まるで半日旅をしたような満足感!
予約の難しさと、別の扉の存在
山崎蒸溜所本体の見学予約は、いまや数分で埋まってしまうほどの人気。
でも、だからこそこの都市型体験施設の存在は貴重です。
「蒸溜所に行けなくても、山崎の世界観をちゃんと感じられる場所」
それが、THE YAMAZAKI DISTILLERY EXPERIENCEでした。
最後に
たまたま行けた日が貸切で、
たまたま入ったレストランが美味しくて。
でもそれは、ウイスキーと向き合ってきた時間がくれたご褒美だったのかもしれません💛
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出逢いは必然。Rum&Whiskyの世界へようこそ。
Bar Little Happiness 谷本美香